第三章 完成、そしてオープン
待ちきれずに来ちゃった!
8月8日の仮オープンの日が近づいてくると、様子を見に訪れる人々も次第に増え始めた。夏の暑い日には、洞窟から吹き出してくる冷たい風を受け、入り口から洞窟内をのぞき込む人々で、入り口付近はいっぱいになった。
ついに、オープンの日を迎える
10月8日には、待ちに待った全洞がついにオープンした。約2年半の歳月と苦難を乗り越えての完成である。この日、訪れた来場者の誰もが、神秘の地底世界に、そして自然の造形に目を見はった。
未来に向かって
こうして、荒れ果てた採石場の跡が、年間来場者60万人を数える観光施設として蘇えった。開発者の戸田貞雄氏をはじめ、作業にたずさわった人たちの情熱が、鍾乳洞と共に、永遠に語り告がれていく。