洞窟の科学
洞窟トピックス

滝沢鍾乳洞遺跡
発掘見聞禄Vol-2

弥生期及び縄文前期の土器片出土
2000年1月21日(金)

浜松市博物館による滝沢鍾乳洞遺跡の発掘作業はその後順調に進められ、
一抱えもある石で埋め尽くされていた上層部はきれいに取り除かれ、
この日の夕方までに地表より1.5m近くまで掘り下げられました。

滝沢鍾乳洞遺跡の発掘風景2

今回の発掘は洞口付近の傾斜面を開墾したみかん畑で実施され、
表層部の1m前後まで攪拌が認められます。
打製石斧や山茶碗、あるいは弥生時代や縄文時代の土器が混在した状態で出土しています。
打製・有溝・切目と多彩な石錘も多く出土しており、魚類の採集がうかがわれます。
寛永通宝も数枚出土するなど、鍾乳洞が信仰の場であったことが解ります。

滝沢鍾乳洞遺跡の発掘風景3
鳥居の下が洞口

出土した遺物から、滝沢鍾乳洞が縄文早期の古い時代から人類と関わりをもった洞窟である事がわかります。
その他、鹿の歯やイノシシの下顎骨、あるいは大型獣の大腿骨なども多数出土しており、
その中には明らかに人工的な切跡が認められるものもあります。
地表から1.5mのところに石灰岩の溶食地形が現われ、
その石灰岩の狭い隙間から縄文中期前半の東海系の土器片がまとまって出土しました。
この日は発掘は時間切れとなってしまい、残りの土器片は次の日の持越しとなったので、
「もう少しなのに・・。これじゃ、気になって眠れないよー」と作業員がぼやいていました。
この出土土器については、次回のVol−3で紹介します。

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