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<竜ヶ岩洞の新名所>
「夢現の岩穴」発掘記

掘り始めた入口
発掘当初の入口

   当初、夢現の岩穴は土石で埋もれた岩の窪みに過ぎませんでした。
   しかし、窪みの岩壁に水の流れによって形成された溝(ノッチと呼ばれる溶食痕)
   が見られることから、ひょっとして、この先に空洞があるのではないかと思い、土石
   を掘り出すことにしました。それは、2002年の4月のことです。
   鍾乳石の部屋が出現することを夢みて数日間掘り続けると、作業員の手が突然
   ゴソッと向こう側に抜け出たのです。

粘土の向こうに空間が
粘土の向こう側に空間があった

    「あ〜。ほんとうにホールが出現したよ!」と作業員の後藤が叫びました。
   覗きこむと、そこはまさしく鍾乳石に覆われた小部屋になっていました。
   この部屋は、“後に大洞窟発見の糸口になるかもしれない”という期待から、
   「嚆矢の間」と名づけられました。

「嚆矢の間」の様子  「嚆矢の間」の様子
「嚆矢の間」の様子

    さらに、床の土石を掘り出そうとしたら、粘土の中から球状の石がコロコロと何個
   も出てくるではありませんか。
   「あ〜。今度は黄金色した丸い石がたくさん出たぞ〜!」と後藤がまたしても叫び
   ました。その石は黄土色をしており、ピンポン玉くらいのものを中心に大小さまざま
   です。外見は単なる粘土の塊に見えるものの、中は比較的硬く、中の断面は層状
   に結晶化しています。どうやら、トロトロの粘土の中でノジュール状に形成された
   粘土質の球状鍾乳石のようです。

泥質の球状鍾乳石
コロコロ出てきた、粘土質の球状鍾乳石

    今のところ、人の入ることが出来る空間は洞口から6m足らずに過ぎませんが、
   下方に向かって長く延びる狭い空間も確認されています。

下方に延びる小空間も
床には、下方に延びる狭小空間が見える

   洞窟の規模は、入口の大小だけでは判断できません。なぜなら、竜ヶ岩洞の入口
   も発見当時は、人がやっと入れるくらいの大きさだったからです。

「俺が掘った」と後藤          「僕も手伝った」と小野寺

   「俺が中心になって掘った!」と後藤は言う。  「僕も手伝った・・」と小野寺が小声で言う。